自然に生きて行こう!

自然と共に生き、自然に学び、自然に寄り添う形で、自然のように生きて行こう!

この記事は、2012年11月以前のY'S GEAR CLUBの記事です。

自然に生きて行こう!:写真

「地球に遊ぶ」 COLUMN4第1回

自然と共に、自然の形で、自然に生きて行こう!

この度の東日本大震災において、被災された地域と多くの被災者の方々に、
心からお見舞いと哀悼の意を伝えたいと思います。

我々の長い人生において、今日このような悪夢の如き大惨事が起ころうことなど、誰が想像出来たでしょう。 大津波に襲われ、散々たるおびただしい瓦礫の山が海まで続く三陸の海岸をバイクで走りながら、私は「自然は普段、多くの恵みを人間にもたらすが、甘く見ると大変な事になる」!!!と、強く強く実感した。 マグニチュード9.0の大地震と、これに続く大津波、そして今回はこれに福島の原発事故も加わってしまった。僕の見てきたところでは、宮城以北の被災地の方々は、毎日の大変な現場の状況下で"それどころではない"といった雰囲気だったが、福島以南の県下の人々は、僕も含めて恐ろしい原発の驚異に毎日が戦々恐々の日々である。 住み慣れた地域を離れ、農地を放棄せざるをえなかった多くの原発施設周辺の住民の方々もさることながら、気象庁の発する放射線の数値に恐れおののき、スーパーの陳列棚からミネラルウォーターを買いあさり、関西への避難・移住を真剣に考える都会人の姿にも、何とも哀れさを感じる今日この頃です。

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暗い鉛色の雲の合間から希望の青空が臨む。ーーー美しい自然を自分たちで汚してはいけない。

僕の田舎は山梨の山村にある。つい先日のこと、99歳の高齢となり、最近はベッドに横になることが多くなった母の顔を田舎に見に行った。久しぶりに交わす母との挨拶の後、幼い頃によく遊んだ近所の裏山に登ってみた。カサカサと、足下に踏みしめる枯れ葉。シンと静まりかえった楢の木の林の中は平和だった。僕の心は癒され、心の底からホッとした。 自然を見ていると落ち着いた気分になる。生活を取り囲む身の回りの自然が、いつものように自然らしく、変わらぬ逞しさで有ってくれると、人は和み癒される。

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(左)楢の木の林はシンとした静寂に包まれていた。(右)裏山の山頂にある神社のお犬様が、人間しっかりしろ! とつぶやいていた?

原発事故など他所の国の事だと思っていた予想外の展開に、今さらながら、かくも恐れおののく私たち。こんな時になってはじめて自然の有難みが身にしみる。 自然環境が保たれるということは=(イコール)人間にとって「命」の安全を意味すること。心が"癒される"とは=「明日も君は生きていられるんだよ!」という自然からのメッセージを受け止めての"安堵"の気持ち。自然は有りがたい、本当に有りがたいもの。ある新聞の欄に「自然が喜んでいる状況が、人間の喜びに繋がっている」と書いてあるのを見た。 そう、明日からは自然と共に生き、自然に学び、自然に寄り添う形で、自然のように生きて行こう! そうすることが永遠の人間の「命」を育むことだ…と、裏山の林が教えてくれたような気がした。

冒険家 風間深志:写真

プロフィール 数々の冒険の傍ら、バイクツーリングクラブ「MAC」のリーダーや、椎名誠氏率いる「いやはや隊」メンバーとして、さらにフィッシングクラブ「FAC」の会長、全国各地での講演や「地球元気村」の開催など、多方面で活動。2008年 WHO承認活動「運動器の10年」世界運動国際親善大使に就任。
*NPO法人「地球元気村」代表
http://www.chikyu-genkimura.com/