新商品ができるまで

徹底的なリサーチから精度の高い企画が生まれる

私が解説します

MCアクセサリー部商品戦略課

千葉 正智

Profile

私の所属するMCアクセサリー部商品戦略課では、新商品の企画開発や旧商品のバージョンアップを推進しています。アクセサリーを通じてバイク本体の需要創造を促進する、というミッションを具現化していく上で、中枢としての役割を担う部署です。その中でチームリーダーを担当しています。

1ヤマハ発動機との連携

グループ会社ならではの優位性

ヤマハ発動機のエンジニアやデザイナーと打ち合わせを重ね、開発中の新型車両のコンセプトや特長を確認します。こうした連携はワイズギアがヤマハ発動機のグループ会社だからできること。他のアクセサリーメーカーに対しての大きな優位点です。

海外先行発売モデルの場合

海外で先行して車両が販売されている場合は、ヤマハ発動機が設定した全世界共通のアクセサリーや、海外拠点のオリジナルアクセサリーに関する情報を集めます。国内に展開するにあたり、私たちが商社機能を担います。日本市場の特性に合わせて、プラスアルファでオリジナルアクセサリーを開発することもあります。

2市場のリサーチ

数千台のバイクを一台一台撮影し、分析

アクセサリー市場のリサーチは、常に実施しています。たとえば、モーターサイクルショーや販売店による大きなイベントが開催される際は、駐輪場で一台一台、来場者のバイクを写真に撮り、社内に持ち帰ります。5,000台集まっていたら、5,000台すべてを撮影します。そしてどのタイプのバイクにどのようなアクセサリーがついているか、装着率として数値化し、分析するのです。地道な作業ではありますが、データは企画の精度向上に役立つのはもちろん、ワイズギアにとっての財産にもなるため、とても重要な活動です。会場でアンケート調査を実施するケースもあります。

海外先行発売モデルの場合

海外出張をして、現地でリサーチすることもあります。

3起草書・企画書の作成

いかに購買意欲を喚起するか

本体開発スタッフとの打ち合わせや市場リサーチの結果をもとに、新型車両にどのようなアクセサリーを設定すれば本体の魅力がより高まるかを検討。1つのモデルに対して、50から100アイテムほどのアクセサリーを設定します。「装着したら、すごくかっこよくなるだろうな!」「便利になりそう!」とお客さまに感じていただき、「このバイクを買いたい!」という気持ちをいかに喚起できるかが、大切なポイントです。それらを起草書・企画書としてまとめ、社内プレゼンを行います。

海外先行発売モデルの場合

海外拠点のオリジナルアクセサリーを設定する際は、サンプルを取り寄せる、現地で調査を行うなどして、国内モデルでもそのまま採用できるかどうかを確かめます。

4生産委託先への依頼

開発コストやスケジュールを調整

ワイズギアは、生産工場を所有しない経営スタイルの企業です。商品の生産は、本体工場やサプライヤーさま、コンストラクターさまに依頼します。きめ細かに連携し、社内で作成した図面やスケッチ、起草書などをもとに、開発コストやスケジュールの調整を行います。

5商品確認・評価

ついに新商品誕生の瞬間

商品を実際の車両に装着し、安全性や法規制を最大限に考慮した上で、問題なく装着できるかどうかを確認します。ときにはメーカーさまのテストコースを企画開発担当が自ら走り、走行評価確認を行います。評価が終了し、問題がなかった場合、この時点が新商品の誕生する瞬間となります。商品企画担当にとって、最もうれしい瞬間でもあります。

6企画承認

発売に向け、最後のプレゼン

開発が完了した製品について、価格・販売のシミュレーションなどを行います。それを企画書としてまとめ、社内各部署の責任者などへのプレゼンを行い、承認を得て、生産から販売まで手順を整えます。

7完成品検査~出荷

宣伝広告のプロデュースや提案活動も

専門部署が行う完成品検査に立ち会い、外観や寸法をチェック。同時に、各種販促ツールのイメージづくりなど、宣伝広告のプロデュースも企画開発担当が行います。ときには営業担当に同行して販売店に出向き、商品説明や提案を行うことも。また、ワイズギアがモーターサイクルショーや各種イベントに出展した際には、説明員として参加します。
発売後は販売動向の確認、市場調査を継続。そして次の企画の実現に向けて動き出します!

私の企画したブランド

Authentic Sports

オリジナルブランドとして育てています

「Authentic Sports」は、私がプロジェクトリーダーとして携わり、ワイズギアのオリジナルとして育ててきたブランドです。今でこそヤマハのカラーといえば、レーシングチームを象徴するヤマハブルーが定着していますが、実は、ヤマハには原点となる「ホワイト/レッド」や「イエロー」というカラーが長い歴史の中にあります。その中の「ホワイト/レッド」をキーカラーとして取り入れたフューエルタンクやサイドカバー、フロントフェンダーなどのセットを「オーセンティック外装セット」として商品化。XSR900、MT-09、YZF-R25、MT-25の4車種に展開しています。

幅広い世代から高い評価を獲得!

2016年・2017年のモーターサイクルショーで出品したところ、大きな注目を集めることができました。昔からのコアなヤマハファンや往年のバイカー、リターンライダーにとっては「とても懐かしい!」と感じさせる世界観をつくりだすことができ、若い世代からも「とても新鮮でかっこいい」「かわいい」と高い評価を得られました。現在では海外拠点などからも「日本のAuthentic Sportsを購入できないか」という問い合わせがくるほど、ブランドが浸透しています。また、車両だけでなく、バイクの乗るときのファッションやヘルメット、生活用品に至るまで、そのブランド価値は広がっています。