トローリングを理解し、釣れるオーナーへ。
飾りじゃないのよ、あの竿は。[アウトリガー]
ハワイなどオフショアビッグゲームフィッシングの盛んなところにあるマリーナの全景を写した写真には、なにやら竿のようなものを突き立てた大型ボートがずらりと並んでいる。
戦闘的でかつメカニカルな雰囲気もあってかっこいいのだけれど、その用途を理解している人は案外少ない。トローリングに興味のない人たちにとっては全く無縁な長尺物の飾りでしかない。
それに、マリーナの周辺で見ている限り、使われている様子はないし、アンテナにしては、左右対称に用意されているのが解せないし。
使用目的は単純、トローリングをするときにルアーを複数流すため。使用する際は、立てていた竿を左右に開き、その先端や中間からラインを流すことで、それぞれのルアーが絡まないようにするわけだ。
折角スタッフを募り、大きな船を出してカジキを狙うのだから、少しでも多くのルアーを流してヒットの確率を上げたいと思うのは人情。そのあくなき欲望の象徴がアウトリガーなのである。
さて釣られているのは魚か、はたまたオーナーか。