これは安上がりで快適便利、スクーテル登場!?

飽くなきモーターサイクルへの憧れ。もしもこんなバイクが現れたら…もう止まらない?

この記事は、2012年11月以前のY'S GEAR CLUBの記事です。

「これは安上がりで快適便利、スクーテル登場!?:写真

「地球に遊ぶ」 COLUMN8第1回

これは安上がりで快適便利、スクーテル登場!?
「飽くなきモーターサイクルへの憧れは、幾つになっても終わりそうにない。それどころか、年を重ねる毎に旅への想いは募るばかり。そして、もしもこんなバイクが現れたら…もう止まらない?」

寒かった冬も終わり、いよいよ「風」温む春の到来です。きらきらと輝く太陽と、気持ちのいい春風に誘われて、さて、この春は一体何処に向かって走って行くのでしょう? 
なるべくなら、近くより「より遠く」へ、そして、いつの日かは「地の果て」にまでもバイクを走らせたいのが、バイク乗りの心というものです。この世に生れたからには、無限なる可能性と自由に向かって悠久の旅に出かけてみたい―――と、ふとそんな想いに心を巡らせる春。

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川の水は温み、あちこちが新緑でいっぱいになる春。

タイヤの空気圧調整、チェーンにもオイルを注入、ワックスで磨き込んだマシンもピッカピカに仕上がって、夢は遙か彼方の旅路へと飛んで行きます。マシンは長年乗り続ける拘りの愛車?もしくはこの春のシーズンに合わせ、大枚を叩いて買ったばかりの最新型?どちらにしても、自分が惚れ込んで決めたマシンなら、夢はスイ・スイ~と地球を駆け巡ります。

北極や南極、エベレストの山頂にだって(僕みたいに)、バイクは「夢」さえあれば、何処へだって走っていきます。ハラハラ・ドキドキ、旅はやり甲斐のある緊張感の連続だからこそ、走りきった後の喜びや満足感、達成感はひとしおというもの。走行中の、あの一切の妥協もない集中力や夢中さの中に、乗り手は至上の喜びを胸に、満天の星空の下で眠るのです。

「眠る」と言えば、今、僕が考えている「こんなの有ったらいいな~」と想う理想のバイクがあります?
それは(ジャーン!)名付けて=「ScooTel」(スクーテル)。
以前にもこの項でチラリと触れたかも知れないが、スクーターとホテルの機能が見事に一台に合体した"夢の供宴"、「動く奥座敷」。エアロダイナミックスなスクーターの持つ操安性や静粛性、そして居住性などの特性を、さらにさらに延長・増長し、各部を改良して中?で寝られるようにしてしまったという超便利、超格安ステイの夢のようなスクーターなのです。

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こんな寝られるバイクがあったらとっても便利。何処にいても寝られるし、充実した装備で何一つ不便はない。題して、スクーターとホテルが一緒になったから、その名前は"スクーテル"。いいな~。

ぶらりと走って行った先の海辺、下界の夜景をはるかに見下ろす峠道、何処に走って行っても宿泊先に困ることなんてことはありません。それどころか、コクピット内のスクリーンに映し出されるDVDの映像を見、好きな音楽を聴きながら、その辺のホテル顔負けの快適なビバークが実現可能。ホスピタリティーは「レベル10」の親切設計、おもてなしも満点。走って泊まって、滞在費は0円。チープな旅がお好きな若者にはうってつけの一台です。

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(左)夜空に星が見える頃になると、気は焦るが寝れるスクーテルなら安心だ。 (右)旅に出かけると、普段は見えない自分がよ~く見えてくる。

その構造の秘密は、長い形状可変シートが快適ベッドに早変わりして、フロントの埋設式シールドがにょきにょきと伸びていって全身を覆うキャノピーに大変身(サイド部分は要検討事項)、外部とは完璧に遮断されて落ち着いた個室が実現。そして、ハンドル中央部に装着された多機能型GPS装置(マルチ機能)からは、あらゆる映像や音楽、また天体観測のための解説なんかも提供され、飲み物・食事などのサービスも宇宙ステーションよろしく、ボタン一つで各種のスープ類からジュース類、流動食などが専用チューブによって配給されるのですから、もうたまりません。とにかく、優しく安心安眠設計の"スクーテル"なのでした。

……こんなのあったら本当にいいっすよね? きっとバイクの新たな需要が生まれることは必至です。

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旅先で出会う人々はいい人ばかりだ。二度と会えない人達だから、だからこそ大事にしたい。

冒険家 風間深志:写真

プロフィール 数々の冒険の傍ら、バイクツーリングクラブ「MAC」のリーダーや、椎名誠氏率いる「いやはや隊」メンバーとして、さらにフィッシングクラブ「FAC」の会長、全国各地での講演や「地球元気村」の開催など、多方面で活動。2008年 WHO承認活動「運動器の10年」世界運動国際親善大使に就任。
*NPO法人「地球元気村」代表
http://www.chikyu-genkimura.com/